このサイトではエベレスト登山について記述しているが、今回はエベレストについて。
エベレストは一体どこにあるの?から標高は?そしてどうやって登るのかを解説。
エベレストはどこにあるのか?
エベレストはお隣の中国とネパールの間にある。
地図上では中国とインドの間にあるように見えるが、ネパールという小さな山国があり、中国とネパールの国境にまたがっている。
エベレストがある山脈はヒマラヤ山脈と呼ばれ14座の8000m峰と7,200メートル以上の山が100峰以上存在しており、世界の屋根などと呼ばれる、標高の高い山脈。
エベレスト名の由来
「エベレスト」という名前が付く前は、エベレストは「PeakXV」とよばれていた、これは「ピーク15」という意味で、測量技術が確立されてない時点で最高峰とは判別していなかった。
1852年、インド測量局の長官がアンドリュー・スコット・ウォーであった時、測量の結果、「ピーク15」が世界一の高峰であることを確認。
このアンドリュー・スコット・ウォーの前任の測量長長官であったジョージ・エベレストの名を「ピーク15」につけ、これが「エベレスト」となった。
当時、ネパールの地元にも「ピーク15」に対する名前がなかったのも「エベレスト」の名前が一般的になった一つの要因である。
その後、チベット側では「チョモランマ」世界の母なる女神の意味で名があったことが判明した。
しかし現在でも「チョモランマ」より「エベレスト」の名称の方が世界中に知らており、「エベレスト」が正式名称となっている。
現在はネパールでもBaburam Acharyaバーブラーム・アーチャリヤが命名した「サガルマータ」という名称がある。
ネパールで「サガルマータ」はthe Head of the Earth touching the Heaven「空に届く地の頂上」の意となっている。
標高は?
1856年アンドリュー・スコット・ウォーの測量隊の計算によるとエベレスト標高は8,839.8 mと発表された。
当時は衛星はもちろん、コンピューターもない時代なので多くの地点から観測し三角測量により標高を算出した。
その後1955年にインド測量局が測量した、それまでの8839.8mよりも9mほど高い、標高8848mとなる。
1999年の米国の全米地理学協会よるGPSを使った測量では標高8850mとされた。
また2020年5月27日、中国の測量隊がより正確な標高を測量するためにエベレストに登頂した。この結果は2020年6月17日の時点で報告されていない。
現在ではエベレストの標高は8848mが一般的である。
初登頂は?
1856年アンドリュー・スコット・ウォーにより世界最高峰と発表されたエベレストに初登頂をかけて登山が開始された。
世界最高峰初登頂という偉業をかけて数多くの登山隊がエベレストの山頂を目指すことになる。
イギリスは1921年から1938年までとエベレスト遠征隊を7回組織したがいずれも登頂には結びつかない。
特に1924年イギリス第3次遠征隊は山頂を目指したジョージ・マロリーとアンドリュー・アーヴィンらが行方不明となった。
それが登頂した後か、登頂する前かが不明であり、エベレスト最大のミステリーと言われる
そして1953年、イギリス隊のエドモンド・ヒラリーとシェルパのテンジン・ノルゲイによりエベレスト初登頂がなされた。
このエベレスト初登頂のストーリが映画化されているのが「ビヨンド ザ エッジ」
日本人の初登頂者は?
1953年エベレストが初登頂されて以来、多くの国が登山隊を組織しエベレストの登頂を試みた。
日本人で最初にエベレストに登頂したのは松浦輝夫と植村直己で1970年のことである。
現代のエベレスト登山は?
エベレスト登山者は1990年以降、大幅に増え、こと2000年代に入り、更に増加のペースが速くなっている。
現在のエベレストは1900年前半の国が威信をかけて精鋭をそろえた登山隊を組織し送りこむということはなく、「エベレストに登りたい」と考える人が集まり一つの隊として登る、公募隊登山が主流になっている。
公募隊登山は分かり易い例にすると「旅行ツアー」に似ている。
例えばイタリアに旅行したい人を旅行会社が募り、20人まとまったところでイタリア旅行を行う。
このツアー旅行にはガイドがおり、参加者を現地に同行し、名所を案内してくれる。
といった具合である。
エベレストも登山隊の参加者を募集している会社があり、そこにエベレストに登頂したい人が応募し、参加するというスタイルである。
参加費は非常に高額であり、参加したからと言って登頂を保証するものではない。
近年ではこうした公募隊でエベレスト山頂を目指す参加者の事故や、登山者増加により渋滞が問題になりつつある。
1996年には公募隊に参加した8人が死亡する遭難事故も起きた。
このエベレスト遭難事故に関しては書籍や映画化されている。
エベレスト登山特徴
最後にエベレスト登山の特徴を簡単に。
・時間がかかる
ご存じの通り標高8848mと地上で最も高い場所のため「高度順応」が非常に大事。
そして高度順応をするために通常の登山よりも時間がかかる、登山期間は6週間~10週間。
・登山期は年に2回
エベレストの登山期は春と秋の年に2回。
登頂率が高いのが4月5月の春となっている。
・酸素を使って登る
標高8000mを超える登山なので背中に酸素ボンベを背負い、酸素の供給を受けながら登山する。
・費用がかかる
ネパールか中国に入山料と呼ばれる料金を支払い、許可を取得する必要がり、それらが100万円以上する。
また公募隊に応募するとトータルで400万~1000万円かかる。
今回はエベレストに関して大まかに解説した。
関連リンクにそれぞれの詳細があるので参考に。
<関連リンク>
2020年エベレスト登山費用を詳細にみる、公募隊に含まれる費用
【エベレスト登山】エベレストはなぜ渋滞するのか
【エベレスト登山】図解エベレスト南西壁冬季無酸素単独は可能か。
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