15 イタリア回遊編

ベネチアの美しさじゃなく・・

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ベネチアの美しさは今日までに何百万、何千万回も人々に語られただろう。

だが、私は今日ベネチアの醜さを語らねばならない。

美しい旧市街の間を深い緑色をした運河が流れ、その水面をゆっくりとゴンドラが漂う、おっと、違う違う、今日は悪い方の話だ。

ベネチアを汚しているものとして第一位に犬の糞尿をあげなければならないのだ。ベネチアは海上、湿地帯に作られたが故、土壌の部分が少なく、殆どが石畳になっている。もちろん土の部分もあるのだけど非常に少ない。とにかく石畳になっているので犬の尿があらゆる出っ張り、角にされている。石畳なのでそれはしみこむことがなく、乾燥するまでひたすら残る、そして残っている間に他の犬がやって来て同じようにするので人気のコーナーには常にトイレ状態になっている。

それから更に恐ろしいのは犬の糞(フン)である。ベネチアの人は大抵自分の犬の後始末はしているが、時々置き去られた糞を見かける。それは観光客に踏み潰されて分散されていくのだが、その過程が醜い。最初に踏んでしまった人が「うわっ」といいながら、靴を石畳にこすり付けていき、次の人も「ちっ!」と言いながら同じような行動をする。それが繰り返されると思いの外広い範囲が汚くなる。

そしてその拡散された糞を人々が避け始める、皆の視線は地面に釘づけになる。カップルなんかも「あっ、気をつけて!」とお互い言い合い、家族連れならば親が子供に「そこはだめだよ」と注意する、とにかく汚いけど皆、視線はそちらに釘付けになるのだ。

話は変って路上の芸は一瞬の視線の中に足を止めるインパクトを込めて「おっ、面白そうだ!」とか「もうちょっと見てみよう」と思わせるのだ。芸によってはその時間は長く、また芸によってはその時間は一瞬だ。手品はまさに一瞬の方にいる、人の視線がこちらを向いた瞬間に現象が起こらないと何をやっているのかが伝わりにくい。

そして今日、巨大な犬の糞がいつも芸をする場所に残されていた、手品を始める前に「やな状況だな」と思ったのだけど、一人が踏み、二人がかすめ目の前でドンドン拡散が始まった。すると歩いている人の視線が、地面に集中しはじめるのだ。

本来ならば路上で芸をしている私を一瞬見るはずの通行人の視線が正面→地面→糞を避けて→再び正面という順番になり、私は全く視界に入らなくなってしまうのだ。見てもらえなければ芸は足を止めてもらえない。土曜日だというのにお陰で今日はさっぱりだ。一言いいですか、糞にしてやられただけに「くそ~!」。

【写真】遠くから見ると美しいベネチアも。。

【写真】遠くから見ると美しいベネチアも。。


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