2006年はインド、カルカッタの倉庫で明けた。
今日ぐらいカルカッタの喧騒も静かになるのかと思ったが、新年早朝からクラクションが鳴り響く、この街は一年中静寂とは無縁らしい。
今いる倉庫はカルカッタに在住の中村さんの経営する小学校の荷物置き場的なところ。
たまたま縁あって旅人から中村さんを紹介してもらい、その縁で倉庫を貸してもらえることになった。倉庫と言ってもトイレがついているし、水道も来ていて寝泊りするには十分すぎるくらいでありがたい。
ここに滞在させてもらっている間、毎日カルカッタの街に出ては路上で手品を繰り返した。お陰でカルカッタに着いた時は2(5円)ルピーしかなかったが、800(2000円)ルピー近くになった。1000ルピーを超えたらデリーに向けて出発する予定。
元旦だったけど人が出歩く様なので町にでかける。手品を始めると、勢いのあるおじさんが近づいてきて
「10ルピー払え」
と何の脈絡もなしに言い出した
「何のことだ?」
と言うと、おじさんは早いベンガル語で何かを言った。
「何?なんであんたに10ルピー渡さなきゃなんないの」
とこちらも負けずに対応すると、周りの人が「彼はポリスだ」と言い出した。
目の前の男はどう見てもポリスになんか見えない。
ルンギと呼ばれる腰巻に、普通のシャツだ、どこにでもいるおじさんで、制服のかけらも見えない。何で彼がポリスなのか。
しかし集まってきた野次馬達は、しきりに「彼は警官で10ルピー払わなければならない」と言う。本人が主張するだけでなく、回りの皆が言うので、そういうルールなのだろう。
よく分からないが先ほどの手品でもらった10ルピーをそのおじさんに渡す。路上で芸をするのになんで彼にお金を払うのだろうか、これは一種の賄賂なんじゃないか。なんだか腑に落ちない。
元旦から色々と起こるさすがインド。
2006年本年度もよろしくお願いいたします。
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