イギリスのテレビ番組であるBritain’s got talent のステージで審査員に
「ここで優勝したら賞金で何をするの?」
と聞かれ、太平洋を横断する手漕ぎのボートが購入したいと答えています。
多くの人は冗談かと思ったようですが、本人はいたって真剣でした。
今回はどうしてそのような経緯になったかのお話です。
→トップ・タレント・ジャパンさんの和訳付きブリテンズ・ゴット・タレントの動画
いつからか
最初はハッキリと覚えていませんが、人力にこだわり海抜0mからエベレストを目指し、登頂した頃からだと思います。
明確に覚えているのはカスピ海の南岸を手漕ぎボートで横断した際に、参加していたメンバーに
「大西洋は手漕ぎボートで横断する」
と豪語していた気がします。カスピ海横断は2006年なので今から16年も前の話ということになります。
当時カスピ海の横断に参加して、現在も連絡が取れているメンバーのミヤ君やタムラ君に聞くと恐らくそんなことを言っていたというのを覚えているかもしれません。
以前ユーラシア大陸を横断中にお会いした人の中には
「これからどうするの?」
という質問に
「大西洋を手漕ぎボートで横断したい」
という話をしていたのを聞いたことがある、という方もいると思います。
当時、ハンガリーの宿アンダンテでお手伝いをしていた時、多くの旅行者にあってはこの話をしていた記憶もあります。
宿でこの話をすると聞いていた宿泊客たちは
「うぇ~、そんなことできるのですか」
とびっくりを通り越して、イメージがわかないようでした。
歳月が流れ
手漕ぎで大西洋を横断するというアイディアは以前から持っていたということは間違いないのですが、どうしてもそれを実行する方法がなかなか分からない。
イギリスに手漕ぎボートで大西洋を横断した人がいるとか、いないとか。
エベレストの登頂の時はやはりエベレストの登頂経験者に話を聞いたのが大きかったので、今回も誰か実際に横断した人に会えればなと考えていました。
エベレストの登頂者はネパールに行けばかなりの確率で会えるのですが、大西洋を横断した人に会うのはなかなかレアな確率です。
一度、イタリアのシチリア島でこれからヨットで大西洋を横断するという若者グループに遭遇したことがあります。
彼らにあれやこれや質問して想像を膨らませたのを覚えており、ヨットもよいな~などと思ったのを覚えています。
しかし手漕ぎで横断したという人に会えず、路上の芸に没頭し長い年月が流れます。
この間はこのアイディアは頭の片隅にあったのですが、これとは無縁の大道芸中心の生活を送っていました。
この間も帰国はせずにヨーロッパの街を転々としながら時々、どうしたら実行できるだろうかと考えています。
ブルガリアで急展開
大西洋の話が全く進まぬまま時間が流れ、2020年から新型コロナウィルスが世界中に蔓延するパンデミックが始まります。
コロナ禍のため路上の芸ができず、ブルガリアに避難していた時です。
ふと入ったお店に何か、手漕ぎボート?でガッツポーズをしている写真を見かけます。
この写真を見て「これ手漕ぎボートで横断した人がブルガリアにいるの?」と。
仮にもしいるのならばブルガリア滞在中に是非話を聞きたい。
インターネットで調べるとどうやらブルガリア人で近年大西洋横断をした親子がいるらしいのです。
更に調べるとインスタグラムなどのアカウントもあります。
インスタグラムの最新情報を見るとなんと3日後に首都のソフィアで講演会があるというではないですか!
自分もソフィアに滞在中です、なんというタイミング!!これは行くしかない!というわけで小雨の中会場に向かいました。
いざ!会場へ
会場には実際に横断に使われたボートや道具も展示されていました、会場では実際に横断されたステファンさんと息子さんがステージ上で司会からの質問などに答えています。
言葉は分かりませんが後ろに流れる映像を見ていると、何となくこんな内容を話しているのかというのが推測できました。
この後、ブルガリア語の本の発売があり、ブルガリア語はさっぱりでしたが話を聞くために本を購入。サインを書いてもらう列へ。
行列でしたが、最後の方に本にサインをもらえて、更に
「実は大西洋横断に興味があり、実行を考えています」
とステファンさんに伝えると、
「メールアドレスを教えるから、メールをください!」
という返事。
実際に大西洋を横断した人と話ができ、ここからいよいよ単なるアイディアだった大西洋横断が現実味を増してきます。
というところで今回はオチもなく終了です。
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