ターバンのインド人

日本にいる頃「インド人」と聞くと何故か頭にターバンを巻いた民族と思い込んでいたのだ。

インド人と聞くと頭にターバンを巻いた人を思い浮かべる
【写真】インド人と聞くと頭にターバンを巻いた人を思い浮かべる

今思うとあれは「タイガージェット・シン」という1970年代から80年代(古い!)に活躍していたプロレスラーや、カレーのテレビコマーシャルでターバンを巻いたインド人が出ていたりとそんなことから作られたイメージだったのだろう。

実際にインドに来てみると頭にターバンを巻いた人はあまり見かけず、腰に布を巻いたインド人の方が多い。

他の州ではターバンを巻いた人はあまり見かけない
【写真】他の州ではターバンを巻いた人はあまり見かけない

しかし時折見かける「ターバンを巻いた人」は何なのだろうか不思議だった。それが「シーク教徒」と人であると分かったのはインドに滞在していた旅行者に教えてもらってからだ。

ダバと呼ばれるトラック運転手のための簡易宿泊所に止まるようになってからはこのシーク教徒の人々に接する機会が多くなった。理由はダバを経営するシーク教徒の人が多いこと、そしてトラック運転手にシーク教徒が多いからだ。

ターバンを巻いているのはシーク教の人々
【写真】ターバンを巻いているのはシーク教の人々

シーク教徒の人はヒンドゥー教徒と戒律が違うのでカーストの身分制度に縛られること無く職業を選べるそうで、その為海外に出て働く人も多いとか。すると海外で見かけるインド人はターバンをしている率が高くなり、これもインド人がターバンをしている印象を与えるのかもしれない。

ターバンに始りシーク教徒の人には幾つか特徴がある。

体毛を剃ってはいけないそうで、髭を蓄えた人が多い。自然とターバンと髭というセットになってしまう。ターバンの中身は背中の真ん中に届きそうな長髪の人もいる。

肉をよく食するので体の大きい人が多い、大きいとは縦にも横にもである。ヒンドゥー教徒の人はあまり肉を食べないらしく、スリムの人が多いのだが、シークの人は恰幅がよい。

パンジャブ州では看板の男性もターバン
【写真】パンジャブ州では看板の男性もターバン

態度が硬派で男っぽい。観光地などで友達でもないのに「ハローマイフレンド」と声を掛けてくるインド人が多いが、シーク教徒はそんな声をかけてこない。(広いインドの中には例外も沢山いると思いますが)しかしこちらが話しかけると親身になってくれる人が多い。

そして普段物静かなだけに怒った時が恐ろしい。(もちろん人によると思いますが)。一説によるとインドと中の悪いパキスタンと接しているのはシーク教徒のパンジャブ州なのでシーク教徒の人はいつ戦争が起こっても最前線で戦える準備があり、勇敢だという。

パンジャブ州を通過中に数多くのシーク教徒と接したが、礼節があり控えめで親切と、よい印象しかない。

<関連リンク>
パキスタン入国
インド北部へ
パンジャブ州
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